『大寒波』といわれた今年の冬。普段あまり雪が降らない場所にも雪が降ったり積もったり。子供は「やった!雪だー!」と喜び、大人は「雪か・・・。」となってしまう日もありましたね。
一年間、春夏秋冬と四季に合わせたキャンプ記事を執筆してきましたが、今回は冬キャンプ。冬にキャンプとなると、寒くて熟睡できない問題や荷物が多くてかさばる問題で人気の季節とは言い難いところがあります。しかし、冬のキャンプだからこそ感じることができる楽しみがあるのも事実。温かいご飯がいつもの何倍も美味く感じられたり、人の温もりの有り難みを一段と感じることができます。
今回の記事は
- 冬のキャンプで美味しいレシピ&温まるカフェ風ドリンクも
- 冬キャンプを楽しむポイント3つ
- 冬キャンプを楽しむための注意点
を紹介しています。
事前の用意など他の季節と比べると大変に感じられますが、星空が綺麗なお気に入りのキャンプ場を見つけたり、ポカポカ温まる鍋料理を楽しんだりと楽しみはいっぱい。冬のキャンプも良いものですよ。
冬のキャンプで美味しいレシピ&温まるカフェ風ドリンクも
鶏ガラスープ鍋
鶏のダシが染み渡ってクタクタに煮る野菜はいくらでも食べられますよね。
作り方
材料(4人分)
水約1000cc/鶏ガラスープの素、酒大2/醤油、ごま油小1/塩少々
ねぎ、白菜、人参、大根などお好みの野菜/鶏肉
- 鍋にスープの材料を入れ沸騰させる。
- 鶏肉を入れ、火が通るまで煮る。
- アクを取ったら、固い野菜から順に入れて煮えたらできあがり。
ポイント
鶏肉は骨付き肉のほうが美味しいダシが出るのでオススメです。しょうがを入れるとさらにポカポカ身体を温めてくれますよ。食べた後のスープも美味抜群なので、ラーメンやうどん、雑炊とシメまで楽しめるメニューです。
ポトフ
ベーコンを入れて洋風な雰囲気。簡単に作れるので朝のパンに添えても良いですね。
作り方
材料:水、コンソメを人数分に合わせて適量
人参、じゃがいも、キャベツ、玉ねぎ、ベーコン
- 鍋に湯を沸かし、固い野菜から順に煮る。
- 野菜が煮えたらベーコンを入れ、さらに煮る。
- コンソメキューブなどを投入し、溶けて味が染みたら出来上がり。
チューブでしょうがはちみつホットドリンク
はちみつとしょうがで粘膜の乾燥予防に。甘すぎずホッとできるドリンクです。
作り方
材料:水150ml/はちみつ大1/おろししょうがチューブ大1/水溶き片栗粉少々
- シェラカップで水を沸騰させ、はちみつと片栗粉を加えて混ぜる。
- しょうがを入れて混ぜたら出来上がり。
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お汁粉
これぞ和のデザート。餅ととろみで満腹感も◎
作り方
材料:ゆであずき缶/餅/お湯150cc
- 焚き火やコンロで餅をじっくりと焼く。
- ゆであずき缶は蓋を開け、缶のまま餅の横に置いて温める。
- シェラカップにあずき缶の中身を移し、お湯で溶いて餅を入れたら出来上がり。
ポイント
餅は強火で焼くと焦げてしまうので、火から10㎝程度離してじっくりと焼きましょう。
シェラカップは使わずに、缶にそのまま餅を入れて食べても濃厚で美味しいですよ。
冬キャンプを楽しむポイント3つ
最大の敵は寒さ!効果的に冷えを防ごう
服装で防ぐ
体温を保つことは、冬の寒さを乗り切る上で最も重要です。
まず太い血管が通る首、手首、足首を専用ウォーマーで温めてあげましょう。理由は皮膚が薄く、外気の影響を受けやすいため体温が下がってしまう原因になるからです。
次に衣服を重ねて着込むことも大切。冷えを防ぐ上手なレイヤードの方法があります。
- ベースレイヤー 直接肌に触れる『肌着』。綿など汗を吸っても乾きやすい素材を選びましょう。
- ミドルレイヤー ダウンベストやボアフリース、起毛素材のシャツなど。体温を逃さないようしっかりと保温できる素材が良いです。
- アウターレイヤー 雨や風を防ぐことに特化したアウトドアジャケットなどがベスト。焚き火用に難燃素材のものもあります。
気温に応じて着脱できたり、色々な場面を想定して服装を決めることが大切です。
テントで防ぐ
冬のキャンプに使用するテントを購入する際は『4シーズン対応』の商品を選びましょう。3シーズン用の物は、主に夏場を想定して作られているので冬場には不向きな場合があります。メッシュ部分は最低限の換気用で、雨風をしっかり遮断してくれるような素材のテントをオススメします。
暖房器具で防ぐ
我が家でも真冬は寒さを防ぐために暖房などの電化製品を使用する方が多いはず。冬を想定したテントとはいえ、外気との距離が近く開放感のある状況において暖房器具は必須といっても過言ではありません。
近年はキャンプ人気も相まって、電気を使用することができる『電源サイト』が数多くあります。電源サイトでは家のようにコンセントを使って電気をとることができるので、より快適に冬のキャンプを楽しめるでしょう。
寝具で防ぐ
冬のキャンプ中でも特に過酷な寒さになる夜間。特に地面からの冷えは睡眠中の体温を下げてしまうので、気持ちよく眠るためにはしっかりと冷気を遮断することを意識しましょう。
- まずグラウンドシートを敷いた上にテントを組み立てます。
- 次にフロアに断熱マットや銀マットを敷きます。銀の面は上にすると効果的。
- その上にラグやブランケットを広げて温もりを保持します。
- さらに重ねて電気カーペットを敷くと、まるで我が家のような快適空間に♪
意識することは『層にして冷気を遮断』すること。
また、フロアのないテントでは簡易ベッドのような『コット』を使います。地面と寝床に距離を作ることで、しっかりと冷気を遮断することができますよ。
コットに断熱性のあるマットを敷き、さらにシュラフ(寝袋)で外気と触れ合う隙間をなくすことで温かく快適に眠ることができます。
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澄んだ空気と綺麗な星空を楽しもう
秋〜冬にかけて、いつもの景色がより綺麗に感じることはありませんか?その時期は上空の空気の流れが強いので、他の季節よりも情景が輝いて見えるのです。
冬は最も星空がきれいな季節といわれています。オリオン座やすばるなどが肉眼でも綺麗に見え、さらに明るい一番星が多く見えることが理由です。また冬は日没が早いので、18時ごろから次第に暗くなりはじめます。夜の時間が長いということは、星空を存分に堪能する時間が増えるということです。
煮込み料理の温かさを感じよう
冬の寒い時期、鍋や煮込み料理を食べたくなる方は多いのではないでしょうか。身体が冷え切っているときカイロなどで外から温めるのも一つの手ですが、温かい食事を食べると身体の芯からホカホカとしますよね。さらに、冬に採れる旬の食材を意識して取り入れるようにしましょう。より身体は温まって、冷えにくくなる効果があります。
にんにくやしょうがなどの香辛料も体温を上げてくれる食材です。チゲ鍋にはすり下ろしたにんにく、水炊きには薬味としてしょうがを取り入れてみると美味しそうですね。
煮込み料理としてはオールシーズン大人気のカレーから、すき焼きや煮込みハンバーグなど様々な料理を試してみるのも楽しいですよ。
冬キャンプを楽しむための注意点
一酸化炭素中毒は命に関わることも
石油ファンヒーターやガスコンロなど、ガスを燃やして使用する器具は一酸化炭素中毒を引き起こす可能性があります。閉め切った空間で十分な換気を行わないと、燃やすための酸素が不足してしまい一酸化炭素が発生してしまうのです。
一酸化炭素が危険といわれる理由は『無臭で無色』なこと。そのため、たとえ中毒になるほど発生していても気が付きません。頭痛などの軽い症状から、重症になると死に至ることもある毒性の強い気体です。
一酸化炭素中毒を防ぐためには
- 十分な換気を行うこと
- 器具の定期的な点検と清掃を行うこと
- 換気を行った上で一酸化炭素チェッカーを取り付けること
- 就寝前には電源をオフにすること
一酸化炭素は空気より軽い気体のため、上方に溜まる性質があります。一酸化炭素チェッカーを取り付ける際は必ず、頭より上の位置に設置するようにしましょう。
また石油ファンヒーターなどを使用したまま就寝することは絶対にいけません。必ずスイッチを切ったことを確認して、換気をしてから就寝しましょう。
−5℃以下からは低体温症のリスクが上昇
低体温症とは、体温が35度以下に下がった状態のことをいいます。特に子供は体内に熱を溜めやすく冷えやすい特徴があるので、冬のアウトドアでは注意しておきたいもの。
低体温症にならないためには服装が大事です。冬でも身体は汗をかくので、汗を吸いやすい綿などの肌着を着用しましょう。子供はすぐ「暑い!」といって上着を脱いでしまいますが、気温が低いときは無理をしていないか注意してみてあげてくださいね。
手足の動きが鈍くなる、震えているなどの症状が出た場合は初期の低体温症かもしれません。
低体温症かな?と思ったときは
- 寝袋に包まる(湯たんぽやカイロを入れる)
- お湯などを飲んで身体の内から温める
- 服が濡れている場合は着替える
とにかく身体を温めることが重要です。しかし重症時に温かい飲み物を与えてしまうと、冷たい血液が循環してしまい逆効果になる可能性があるので注意してください。
まとめ
ヒンヤリ冬の冷たい空気の中で、ポカポカ温まったドリンクや料理を楽しむことはとても幸せを感じますよね。仲間と鍋を囲んで談笑したり、焚き火で暖をとったり。冬のキャンプは人の温かさと火の暖かさを存分に感じることができます。一緒に冬キャンプを楽しんだ仲間とは、さらに距離が縮まるという効果も期待できますね。
ただ、冬の野外で快適に過ごすためには知っておかなければいけない注意点もあります。正しい知識を持って、冬のアウトドアを思う存分楽しんでくださいね。
文:life.s24