梅雨の季節や天気予報の雨マークを見ると、気持ちが沈んだり外出が億劫になったりしますよね。でも、予定がなければ無理に出かけなくてもいいし、むしろ雨の日だからこそできることもたくさんあります。家の中だけでなく外でも楽しめる、10の事柄をご紹介します。
1.長編作品を味わう
ゆるりと過ごせる雨の日は、ストーリーが長めの小説や映画、シリーズもののコミックやドラマを楽しんでみませんか。
五十嵐大介さんの作品『リトル・フォレスト』は、東北の集落で自給自足をしながら暮らす女性の物語。原作はコミック2冊ですが、映画は春夏秋冬それぞれのシーンが約1時間ずつにわたって描かれていて、景色も美しく見ごたえがあります。
ほかに、弁護士シロさんと美容師ケンジが食卓を中心に絆を深めていく『きのう何食べた?』。よしながふみさんによる原作コミックは19巻、ドラマは12話、そのうえ映画もあって一粒で三度おいしい作品です。
2.壊れているものを直す
欠けてしまったうつわや、ほつれが気になる衣類はありませんか。
うつわを修復する「金継ぎ」は、欠けた部分に漆を塗る作業があり、適度な湿気が必要となるので雨の日にぴったりな手仕事です。
すり切れたり穴が開いたりした衣類は、「ダーニング」という方法で直してみましょう。刺しゅうのように繕う縫い目がアクセントになり、ますます愛着が深まります。
日頃から気になっていたことを解消すると、気持ちもクリアになりますね。
3.写真の整理をする
と聞いて、ドキッとする方も多いのでは?PCやスマホにたまっている写真を、1冊にまとめてみませんか。オンラインで手軽に作成できて、データの整理にもなり一石二鳥。サイズやレイアウトを選んで、文字を入れることもできます。
記念日や旅先での思い出、我ながらうまく撮れた!という写真を使って、世界でひとつだけの作品をぜひ作ってみてください。
4.手紙を書く
思い立ったらすぐに送れるメールも便利ですが、静かな時間を利用して手紙を書いてみるのはいかがでしょうか。いつもお世話になっている人にはお礼を、しばらく会っていない人へは近況を添えて。相手のことを想いながらレターセットを選んで机に向かう、心がおだやかになるひとときです。ポストに手紙が届いている風景っていいですよね。
5.パンやお菓子を手作りする
小麦粉やイーストなどを使うパン作りは、発酵やベンチタイムという生地を休ませる工程がいくつかあるので、長い家時間を過ごすのにうってつけです。無心で生地をこねていると日頃のモヤモヤも解消され、何より焼きたてを食べられるのが嬉しいですね。
パウンドケーキやプリンなどのお菓子も、自分で材料を選んで分量を調整して作れるので、体にも優しくて安心です。
6.コーヒーを丁寧に淹れる
これまで紹介した「雨の日だからしたいこと」、それらに欠かせないものといえばコーヒーです。普段はドリップバッグやインスタントで手軽に済ませてしまう方も、たまには豆をひいてハンドドリップで淹れてみませんか。ゆったりとした時間の中で丁寧に淹れたコーヒーは、格別な味わいです。
7.掃除をする
雨の日に掃除?と思われるかもしれませんが、湿度が高いと汚れが水分を含んでいるので落ちやすく、ほこりも舞いにくくなります。いつもは手が回らない家具の裏側をきれいにして、ついでにクローゼットの中の見直しも。不用品が出たら、リサイクルショップやフリマアプリを活用するのもいいですね。
8.図書館へ行く
落ち着いた環境で適度に空調がきいている図書館は、雨の日でも心地よく過ごせる場所のひとつです。普段は手に取らないジャンルの本を読んだり、興味があることの学びを深めたり。地図やガイドブックを開いて、旅の計画を立てるのも夢が広がりますね。
9.散歩をする
あえて「こんな日だから」の散歩はいかがでしょうか。ペトリコール(雨が降った時に地面から上がってくる匂い)、傘にあたる音、しずくで潤う草花は、雨の日にしか感じられない出来事。見慣れた景色を雨というフィルターを通して、五感で味わうのも乙なものです。
10.キャンドルを灯す
日が落ちる時間を迎えたら、キャンドルを灯してみませんか。夕食のテーブルに、お風呂の中で、寝る前のひとときに、真っ暗になり過ぎるようなら照明をほのかにつけて。あたたかい光はリラックス効果抜群なので、眠りも深くなりそう。(寝る前にキャンドルを消すのを忘れずに)
そして、夏至と冬至の夜は『キャンドルナイト』でスローな夜を過ごしてみてください。もちろん雨が降っていなくても◎
いつもは外へ向けている気持ちを、時には自分のために。
さて、次の雨の日は何をして過ごしますか?
文:KAORU