暮らしに欠かせない洗濯機。
頻繁に買い換えるものではないから、きちんと納得したものを購入したいですね。縦型?ドラム式?乾燥機付き?メーカーを選ぶ以前に、機能やサイズがいろいろありすぎて自分にピッタリなのはどれ?と迷ってしまいます。
『縦型』『ドラム式』の2つは、大きく洗濯槽の形が異なりますが、それゆえ根本的に洗い方も異なるのです。洗剤を入れて蓋を閉めたら中でどんな風に動いているのか、今まであまり気にしていませんでしたが、どちらにもそれぞれメリットとデメリットがあるようです。
見た目や価格だけでなく、自分のライフスタイルに合った1台ををきちんと選ぶためにも、どんな違いがあるのか比較してみましょう。
洗濯機は主に、縦型・ドラム式・二槽式の3種類
とはいえ、自宅で使う洗濯機を検討している方はほとんど『全自動洗濯機』を選択するかと思います。この場合は、『縦型』or『ドラム式』です。全自動ではない、二槽式のことは一旦忘れてください。(懐かしの二槽式、最後に紹介します!)
縦型とドラム式、なんとなくドラム式の方が最新だし機能もすごそう、でも価格が高そう…ざっくりいうとそんな印象かと思います。私もそうでした。というか、それくらいの印象しかありませんでした。
『縦型』 VS 『ドラム式』 徹底検証!
『縦型』『ドラム式』はそれぞれ洗濯槽の位置が違います。
縦型は文字通り洗濯槽が縦に入っていますが、ドラム式(日本の)は『ななめドラム』といって、縦でも横でもなく、斜めに設置されています。その形で何が違うかというと、洗い方が根本的に異なります。
縦型はたっぷりの水の中で衣類同士が擦れ合って『もみ洗い』するのに対し、ドラム式は斜めに設置されたドラムを回転させて上から衣類を落とす『たたき洗い』。
でも、その洗い方の違いが選択の仕上がりにどう影響あるのでしょう?
【洗浄対決】 汚れ物が多いなら、水を溜めて洗う『縦型』が安心!
その形状から、ドラム式は使う水の量が大幅に減らすことができ、節水と言われています。少ない水量で洗うことができるドラム式は、大量の水で洗剤を溶かす縦型と違って、高濃度の洗剤で洗えるので、襟や袖口などの皮脂汚れに強いと言われています。
その一方で、泥汚れなどの物理的な付着した汚れには、やはりたくさんの水でザブザブと洗ってすすぐことができる縦型に軍配が上がります。まだまだ『ドラム式は汚れ落ちがイマイチ』と言われてしまう理由がここにあります。ただ、最新式のドラム式は性能があがっているため、以前ほど縦型とドラム式とで大きな汚れ落ちの差はないそうです。
それでもやはり、乳幼児や運動部の中高生がいる家庭で、今でも縦型洗濯機が根強く人気な理由がわかります。
【洗濯容量】意外と細かくサイズ展開されています
私が縦型で検討しているメーカーのひとつ、AQUAでは洗濯脱水容量が4.5kgから14kgまでと幅広いのですが、多少の機能の違いがあっても、縦型だけで4.5kg/5.0kg/7.0kg/8.0kg/9.0kg/10.0kg/12.0kg/14.0kgと刻みも細かい!
参考サイト:https://aqua-has.com/laundry/
この1キロ違いがどれほど違うのか、ここまで刻む必要があるのか…わかりません。子供服の140cmと150cmの違いみたいなもんでしょうか。きっと必要な人には大事なポイントなのでしょう。
一人暮らしと大家族とでは使用量も頻度もずいぶん変わりますから、まずは家族構成、次に職業や趣味(作業着やユニフォームなどがあるか)などからも判断できますね。
【乾燥対決】 花粉や梅雨の強い味方、乾燥機能を頻繁に使うなら『ドラム式』が圧勝!
”花粉”や”梅雨”のシーズンにあると嬉しい乾燥機能。
近年、”花粉”に加えて”黄砂”も気になります。天気がいいからと外に干したのに、取り込むときに物干し竿やベランダの柵に降り積もる黄色い粉を見て、「これが衣類についているのか…」なんて憂鬱になった人も多いのでは。わたしも間違いなくそのひとりです。
縦型にもドラム式にも乾燥機能付きは出ていますが、形状の違いから、それぞれ構造が異なります。
縦型は『ヒーター乾燥』、ドラム式は『ヒートポンプ式』であることが多いのですが、縦型のヒーター乾燥の方が比較的衣類のいたみが起こりやすいそう。
『乾燥機を使うと衣類がいたむ』という先入観も、ヒーター乾燥の印象なのかもしれませんね。なおかつ、ヒーター乾燥は、ヒートポンプに比べて電気代も高めの傾向。
そもそも縦型は衣類同士が擦れ合う『もみ洗い』だったのに対し、ドラム式は『たたき洗い』で上から落とすという動き。この動きの違いも、衣類の傷みの影響に大きく違いがあります。ドラム式の方が、衣類同士の摩擦が少なく、乾燥もよりふわっと軽く仕上げてくれるわけです。
花粉や梅雨の時期だけでなく、オールシーズン乾燥機能を使いたい!という方には、圧倒的にドラム式がおすすめです。
【乾燥容量】ここは注意!洗濯容量MAX乾燥できるわけではない!
洗濯乾燥機を検討しているあなた。注意ポイントがここ!
温風をくまなく行き渡らせるために、乾燥できる容量は、縦型・ドラム式いずれも、洗濯容量より少なめに設定されています。
洗濯容量が10kgだった場合、乾燥は約半分〜多くて7割程度と見ておきましょう。容量満タンに洗濯してそのまま全部乾燥してもらおう!というのは洗濯乾燥機に酷です。
参考:https://panasonic.jp/wash/comparison.html?drum
余談…『風乾燥』では乾きません…
一部の洗濯機についている『風乾燥』機能について。ややこしいのですが、”乾燥”と言いながらも”乾燥”しません。禅問答か??
温風で完全に乾かす『乾燥機能』とは異なり、あくまで常温の風をあてて、少し水分を飛ばすという機能。生乾きになるという感じです。
我が家の洗濯機にもついているのですが、めったに使っていなかったのですが、あるとき3時間ほど風乾燥を使ったのですが思ったほど乾いておらず「???」となりました。
これは私に知識がなかったせいですが、『風乾燥』は、あくまでも部屋干しや外干しの時間を短くする、という使い方をする機能です。上手に使えば干す時間が1/2に短縮できるのだそう。
ドライヤーに例えてみると、洗濯乾燥機の『乾燥機能』が温風で、『風乾燥』は冷風、といったところでしょうか。もちろん、上手に使えばとても時短の強い味方になってくれそうです。
ただ、『風乾燥』はシワになりやすくなるので、シャツやブラウスなどよりも曇りの日のタオルなどにはピッタリかもしれません。
【省エネ対決】 水の使用量は圧倒的に『ドラム式』の勝利!
洗濯物全体を水を浸す縦型に比べ、ドラム式は使う水の量が大幅に減らすことができ、節水と言われています。
また、あくまでも一例ですが、こちらの比較では、乾燥を使わない洗濯のみの場合でも、ドラム式の方が電気代が安く抑えられています。
参考:https://panasonic.jp/wash/select/eco.html
【本体価格対決】 縦型の方がリーズナブル!ドラム式は本体価格が高い
上の比較を見ると、「1回あたりの水道代も電気も安いなら迷わずドラム式!」と思いますが、そもそも本体価格がドラム式は高価な傾向にあります。
ドラム式に10万円を切るものはほぼなく、上記のパナソニックの最新機種は約30万円です。縦型の最新機種でも20万円以下で収まるものが多く、その差はだいたい10万円ほど。
【リサーチしてみた】「みんなどんなの使ってる?」
ドラム式と縦型ユーザーの友人に、それぞれ聞いてみました。
【ドラム式派】洗濯乾燥機付き 10kg
家族構成:40代夫婦+4歳(男の子)
住まい:持ち家
選んだ理由:共働きで、手のかかる小さな子どもがいるので、なるべく手間をかけたくない。
乾燥機をオールシーズンフル稼働!とても便利!
【縦型派】洗濯機 14kg
家族構成:40代夫婦+高校生(男子)+中学生(男子)+小学生(女子)
住まい:持ち家
選んだ理由:これまで毎日2〜3回は洗濯していたので、とにかく大容量のものを、
ということで国内最大容量14kgがあるAQUAのものに最近買い替え!
【賢く使える】スマホからも洗濯スタートできちゃう、IOT家電
なんと、イマドキの洗濯機は、スマホから遠隔操作で洗濯ができてしまうんだそう!まさにIOT家電となった洗濯機。
参考:https://panasonic.jp/wash/products/vx/touch_panel.html
当然、洗濯機に洗い物を入れるのはスマホからはできませんが(笑)、セットしてあれば、職場や外出先から帰宅時間に合わせて洗濯スタート。果たしてその機能必要か…?とも思いますが、レビューを見てみると「いらないと思ってたけど、使ってみると便利」と意外と好意的な意見も多数散見されました。
また、操作ボタンもタッチパネルのものが登場したり、水回りのいわゆる白物家電のイメージを覆しています。完全にデジタル家電!
参考:https://panasonic.jp/wash/products/vx/touch_panel.html
また、意外と地味に支持されており、最近多くの洗濯機に導入されているのが、洗剤の自動投入機能。友人たちに聞くと皆一様に「すごく楽!」と絶賛しておりました。私自身は「え、そうなの…?」という感じでしたが、忙しい子育て中の主婦のみなさんには助かる機能なのかもしれません。
個人の環境や感覚次第で、どの機能がついているのがベストなのかひとそれぞれ。一度、自分の行動パターンなどを振り返ってみるといいですね。
【ドラム式を検討するなら】 まず家に入るか、サイズを確認!
家電量販店であれこれ聞いたのですが、ドラム式を購入して、いざ搬入というときに家や洗面所に入らなかった…というケースが多いとのこと。最新のドラム式でかなり盛り上がったのですが「まずは自宅に入るかどうか測ってきてください」と言われ、強めのセールスをされませんでした。(笑)
特に賃貸物件の場合は、ドアや廊下がコンパクトに設計されている場合が多いので、要注意。幅と奥行きがOKでも角が曲がれない、という場合もありますので、念のためゆとりを持って見ておきましょう。マンションの場合は、共有部分も要チェック。
ちなみに二槽式もまだまだ現役で売ってる!
お待たせしました(?)、これが、二槽式洗濯機です。その名の通り、洗濯槽と脱水槽のふたつに別れている洗濯機。そこそこ長く生きている方にとっては懐かしいですよね。
なんと、驚いたことに実はまだまだ現役で、今でも新品が購入できます。
見ての通り、洗濯槽と脱水槽が分かれた、とてもシンプルな機能。これが新製品だと言われても、見た目が昭和から変化がない…というのは褒め言葉として受け取ってください。これが究極の形ということです!
日々なるべく家事にかける手間暇を減らしたい現代の感覚からすると、脱水が別っていうのはなかなか労力がかかります。職業柄(染色家とか?)や、一般家庭でも布おむつを使う方だったり、作業着用など、限定した用途やこだわりのある方に支持されている模様。
そして、さらにコンパクトな二槽式洗濯機を見つけました。
ちょっと興味あります!Amazonで買えて、1万円ちょっと。気になります。笑
注水排水が必要なので、どこにでも置けるというわけではないですが、これまで以上に洗濯に愛着が湧く(!?)かもしれません。
次回、いよいよ洗濯機購入へ!
さて、膨大な洗濯機の候補の中から、自分向きのタイプがある程度絞れてきたところで、いよいよ次回は洗濯機を購入へ!果たしてスムーズに決定〜導入できるのか?さらに迷うのかも知れませんが…それも含めて、ご期待ください!