最近「くらしのこよみ」というアプリにハマっています。日本には四季があり、その季節にしか見ることのできない景色や旬の味など、五感で味わえる感覚がある…。こういった自然の情緒を大切にすることで、日頃私たちがとても多くのものに恵まれていて、美しいものに囲まれているんだなと感じることができるのでおすすめです。
「くらしのこよみ」アプリでは、旬の素材を使ったお料理レシピや、その野菜・魚についての詳細も書かれています。コーヒー片手に眺めていると、新たなカフェレシピのインスピレーションがひらめくかもしれませんよ。
また、日本の季節について学ぶ中で「地球暦」というものを知ったので、こちらもご紹介していこうと思います。「地球暦」のウェブサイトはデザインも含めてとても素敵だったので、ぜひご覧になってみてください。それでは、二十四節気・七十二候、そして地球暦についてお話ししていきます。
二十四節気って何?
二十四節気(にじゅうしせっき)は、私たちにとって身近な存在です。あまり耳馴染みがないですが、「春分、夏至、秋分、冬至」なら聞いたことがありますよね。カレンダーや手帳にも書かれているので、一度は目にしたことがあるかと思いますが、これが”二十四節気”のうちのひとつだったのです。
一年には春夏秋冬の4つの季節があります。二十四節気は、この4つの季節を更にそれぞれ6つに分けて24等分にしたものです。そして、24等分されたひとつひとつに「春分」のような、漢字二文字で季節をあらわす名前がつけられています。 この二十四節気はなんと平安時代から使われている、とても歴史あるものなのです。
二十四節気と七十二候
続いて七十二候、読み方は「しちじゅうにこう」です。「桜始開」と書いて「さくらはじめてひらく」と読んだり、「熊蟄穴」と書いて「くまあなにこもる」と読んだり。読み方がわかると、桜が咲く頃の春を指していたり、熊が冬眠する冬を指す季節の言葉なんだというのが分かります。
七十二候はだいたい漢字3〜4文字で書かれているのですが、この短い中に季節を感じさせる言葉が散らばっていて趣があります。最初にご紹介した「くらしのこよみ」ではこれがリアルタイムに更新されていくので、「きょうの暦はなんだろう」と調べるのが楽しいんです。
さきほどの二十四節気よりも細分化されている七十二候ですが、これは古代中国の時代、農業へ活かすためだったそうです。農業をする上で、種まきや収穫の時期などを正確に知るのはとても大事なことだったので、二十四節気よりさらに細かい七十二候が生まれたのだとか。二十四節気の1つの節気は15日程度なのですが、比べて七十二候の1候は5日程度。このあたりが、次にご紹介する「地球暦」にもつながってきます。
日々の時間が視覚化された「地球暦」
最初に地球暦のデザインを見たときは、その美しさにうっとり…。先ほどご紹介した二十四節気や七十二候が、この円の中に組み込まれています。円で表したとき、二十四節気は15度ずつ、七十二候は5度ずつでちょうど一周するきれいな数字です。
地球暦は太陽系の惑星たちの動きを、1兆分の1に縮尺で表した円形の暦で、時間を空間化できる「時空間地図」です。
地球暦 – Helio Compass
サイトではこのように表現されています。この地球暦には「惑星ピン」という、天体を模した画びょうを刺していくことで、惑星たちの軌道と現在位置が一目で把握できるようになるのです。また、月の満ち欠けに関する情報も書かれており、地球暦は月だけではなく「天体全体の動き」を把握することができます。暦と天体が、私たちの日常にぐっと近付くアイテムといえそうですね。
手帳やカレンダーアプリを使っている方は多いと思います。 しかし、視覚的を通して1日や1年を”感じる”こと、また刻一刻と動いている宇宙の天体にまで想いを馳せられるのは地球暦だけが持つ良さなのかなと感じます。
まとめ
今回は、二十四節気・七十二候を通して日本人が持つ情緒を存分に感じられるということをお伝えしてきました。
暦はちょっと難しいな…と感じた方でも、「くらしのこよみ」や「地球暦」などは、使われている写真やデザインを作品として見るだけでも楽しめますよ。最初はそんな入口から触れてみてはいかがでしょうか?今回ご紹介した暦の知識が、あなたの生活に彩りを添えることになれば嬉しいです。
参考
二十四節気の図解 【意味・歴史・仕組み・食べ物・2022年の日にち】
文:nakatae